畳床の種類と特徴


外観からは全く見えないのが畳床です。中身は色々あり、稲ワラでつくられた藁床、藁とポリスチレンフォームを組み合わせた藁サンドイッチ床、藁を全く使わずインシュレーションボードのみのⅠ型建材床、ボードとポリスチレンフォームのⅡ型建材床・Ⅲ型建材床、ポリスチレンフォームだけの化学床があります。

 

 

藁(ワラ)床

ワラ床良く乾燥させた藁を層になるように縦横に積み上げ圧縮し縫いあげてつくられます。藁の質、配列の仕方、均等に圧縮してあるかどうか、縫い目の間隔などによ り品質が決まります。たくさんの藁を使用し、配列を多くし、縫い目間隔が細かいものが高級品とされています。

長所

適度なクッション性・ワラ独特の香り・ 吸湿放湿性にすぐれる

使って傷んだ場合の修理が容易

ワラを主体にするためリサイクルや焼却処理に適している。ワラの持つ吸放湿性が室内の環境改善に適している。

短所

湿気により腐りやすい・ダニ等の害虫類にとって生活し易い

建材畳床と比較して10kg以上重いため、畳職人の高齢化に対応できない。

作り手の技術に品質が左右される部分が多く、品質にばらつきが生じやすい。


藁サンド床

サンド床はポリスチレンホーム、又はインシュレーションファイバーボードを藁ではさんだ床です。藁床に比べて軽くダニが発生しにくいのが特徴です。また感触が藁床によく似ています。

長所

ワラ畳床と比較して軽くなった。

ポリスチレンフォームの持つ断熱性が畳に付加された。

短所

最近ではポリスチレンフォームのリサイクルが問題とされている。ダニの問題。


Ⅰ型建材床

他のボード床に使われているポリスチレンフォームを使用せず、畳ボードのみで構成されています。

長所

フォームのへたりが出ないため耐久性に富み、リサイクル性や 環境負荷の面で優れている。

湿気に強い(ある程度)

短所

比較的価格が高く重い。

傷や凹みの修理が難しい


Ⅱ型建材床

使用材料はIII型とほぼ同様であるが、配置の順を変えたものです。比較的耐湿性の強いポリスチレンフォーム層を最下段に配置する事によりコンクリート直敷等に対応。耐久性などはIII型と同程度。しかし厚手の裏シートを使用しても耐針性が低く、修繕工事の多いご家庭には向きません。 

長所

重さがワラ畳の3分の1・ワラ畳に比べ製作が楽で、技術を要さない。

人工素材のため、虫がワラ畳より付きにくい・ 安いワラを使用しないため、衛生的。

工業製品で構成されるため、同じ商品はほぼ同じ品質のものが納入できる。

機械化で大量生産が可能なため、ワラ畳床に比べ安価。

ワラ床に比べ軽量で畳工事の作業効率がアップする。

湿気に強い(ある程度)

短所

寿命が短い。

傷や凹みの修理が難しい。

工業製品のためリサイクルに課題がある。


Ⅲ型建材床

中心にポリスチレンフォーム、上下をインシュレーションボードで挟んだタイプ。建材畳床と言えば殆どがこの畳床。
安価で加工が容易なため、コストが下げられます。また、軽量で比較的湿度に強く、害虫も発生しにくくなっています。ただし、フォームはへたり出すと腰の抜けが早く、耐久性に劣ります。ただし、高密度フォームを用いた場合耐久性の向上が期待出来ます。

長所

重さがワラ畳の3分の1・ ワラ畳に比べ製作が楽で、技術を要さない
人工素材のため、虫がワラ畳より付きにくい・ 安いワラを使用しないため、衛生的。
工業製品で構成されるため、同じ商品はほぼ同じ品質のものが納入できる。
機械化で大量生産が可能なため、ワラ畳床に比べ安価。・ ワラ床に比べ軽量で畳工事の作業効率がアップする。湿気に強い(ある程度)

短所

寿命が短い。
傷や凹みの修理が難しい。
工業製品のためリサイクルに課題がある。